
すべてが真実とは思えない。
確かに緩和医療は最近その重要性が注目されている分野であり、若くしてその分野に飛び込んだ筆者は大したものだと思う。しかし、医者になってたかだか数年で何がわかるのか、どれだけの患者さんを診たというのか。積極的治療を否定するには早すぎではないかという印象もある。緩和を勧めたいからといって、苦痛を覚悟して積極的治療に臨んでいる患者さんの壮絶な覚悟をないがしろにする権利はない。どのような最期を迎えるか。その選択を迫るときに、医師の個人的な思想で惑わせるべきではない。必要な情報を提供する事は医師個人の主張を刷り込む事ではないと思う。患者さんやその家族が自分たちで考え悩み苦しんだ末に緩和医療をいう道を選んだ時に、その思いを尊重し支えていく存在でなければならない。
身内をホスピスで看取った者として、また、緩和ケア施設で働く者として、この本はやや偏った内容であると感じた。
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